樂善堂余近卿中學 即入院、そのまま寝ないで起きていた私達が 早朝病院に行くと、看護婦さんから「今、精密検査をしています。」
「午後まで掛かるので、午後になってから また来てください。」

 午後の外来が始まった時間に出向くと、特別室に連れて行かれます。
すると、二人の看護婦さんと五人の先生方が次々やって来ました。
「今、検査中ですが、私達が経験した事のない 珍しい病気かも知れません。」
Dr Max教材 「どんな事をしてでも、治療して行きたいと考えています。」
「その為には 研究を兼ねて、我々五人の医師と看護婦達で診させて頂きたいのです。」
「ご両親様に、その治療方法についての ご理解と納得をして頂きたいのです。」

 妻は、ずっと堪えていたものが切れたのか、泣き崩れてしまいました。
嫌と言えるわけも無く、私達は 納得するしかない状況に置かれていたのです。

  Dr Max兒童英語 二人目を身ごもっていた妻は 朝の洗濯干しが終わると、毎日病院へ通いました。
病院の看護婦さん達の人気者になっていた息子は 私達が帰る仕草が判るようになっていたようで、帰り支度を始めると 頭中の装置と体中に施されたチューブや数々の装置を引きちぎる勢いで、両手を前に出し、泣き叫びながら“連れて帰って”と言わんばかりに 起き上がろうとするのでした。
しかし、起き上がることは 出来ないのです。
体のあちこちに、重り(おもり)が付けてあったからでした。


 妻が家で洗濯物を干していると、誰かに すそを掴まれた気がしたそうです。
振り返城野 っても 誰もいません。
「あそぼっ、」
彼女は 声が聞こえたような気がしました。
「あそぼうねぇって」
テレビもつけていません。

 そのまま洗濯物を 物干しに掛けようとした瞬間。
また、すそを引っ張られたのです。
「だれ、誰かいるの」

 そして、私達が その日に病院へ行くと・・・。